2006年04月29日

◆松下終戦宣言その時ソニーは?)《土曜・最近気になる.16号》/119日目

松下電器が15年ぶりの高水準を達成。売上が約8兆9千億、利益が4千億で、利益率が4.6%。中村社長も「改革は終わった」と終戦宣言。
このまま行けば目標の5%に到達しそうです。
中村社長の目標達成への強い意志と従業員全員の危機意識が、この好成績を押し上げたのでしょう。この成績、あの冬のクリスマス商戦前・CM全ストップ事件を越してですから、松下の強さが伺えます。

一方ソニーも大変好調。売上約7兆、利益が約2千億で、2.6%の利益率と復活の狼煙を上げた。
と言っても、利益約2千億円のうち、1880億円が金融によるもの。本体のエレクトロニクスは未だ300億円以上の赤字である。

松下が垂直統合的にプラズマで押し上げた本格的なV字回復に比べて、ソニーの回復は新ブランド「BRAVIA」の好調が1つの要因になったとは言え、液晶パネルはサムソンとの合弁会社からの調達。液晶TV分野は大型ディスプレイに関してもさらに競争が激しくなると見られ、「BRAVIA」以外の商品の復活を示さなければ、総合的なブランド価値向上には繋がらないであろう。

しかしテレビ以外に主力となる商品とは何なのだろうか?ビデオやカメラでは主力になり得ないだろう。
ソニーとして、もう少し商品として
■音楽プレイヤーをどうする気なのか?(ウォークマンをこのまま見殺しにするのか?)
■パソコンを今後どうする気なのか?(VAIOもBRAVIA同様、そろそろブランド変更?)
■本当にブルーレイで大丈夫なのか?(PS3以外にちゃんと統一して商品出せるの?)
そして、全般的に半導体やコアテクノロジー含めた技術注力ポイントはどこなのか?

を決算発表時等に、もっと明確にして行って欲しいと思ったりします。そう。松下の決算発表は5%だ、何千億だ!って社長が高らかに言っていてもいいのだけど、ソニーの発表に求められるのはきっと
■スティーブジョブスのようなわくわくする世界の提案。
■グーグルのような業界リーダーとしての明確な未来の指針。
■孫正義のような無謀とも言える・でも驚きをもって迎えられる強固な意志の強さ
なのだと個人的に思う訳です。

yasuyukihattori at 21:26│Comments(0)TrackBack(0)clip!

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