2006年08月20日

◆僕のベスト小説《日曜・プライベート.31号》/230日

日曜日。ただ今テスト待ちです。
開発陣は徹夜明けです。倒れないか心配でなりません…。

待ち時間を使ってブログを久しぶりに真剣に書きますと、、、最近
本を読むスピードがやたら上がって、単行本だと電車に乗る時間を使うだけで、2〜3日で読めてしまいます。何となく速読が復活。

そんなこんなで「100冊本を読むプロジェクト」がだいぶん遅れていたのがここ1ヶ月でかなり持ち直してきました。

「人との出会い、それが人生最大の宝探しかもしれない。」という言葉がありますが、僕の中では、
「本との出合い、それも人生最大の宝探しだ」と言い切れる。そんな衝撃的な一冊にこの夏出会いました。

「疾走」重松清

2006年度目標「100冊読みます」

疾走 上疾走 下

−広大な干拓地と水平線が広がる町に暮らす中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。教会に顔を出しながら陸上に励むシュウジ。が、町に一大リゾートの開発計画が持ち上がり、優秀だったはずの兄が犯したある犯罪をきっかけに、シュウジ一家はたちまち苦難の道へと追い込まれる‥‥。十五歳の少年が背負った苛烈な運命を描いて、各紙誌で絶賛された、奇跡の衝撃作−



正直言って、30年間生きてきてここまで心に残る1冊はなかったし、今後も出てこないんじゃないでしょうか?
そんな本です。

一言で「心が抉られる本
僕にとっては「生きる怖さを教えてくれる本」です。

読みながら涙が出てくるんだけど、感動の涙でも、同情でも、悲しさの涙でもない。
何だろう。
主人公の絶望に触れてしまい、その苦しさから逃れたいと許しを請う涙かもしれない。

カバータイトルや、ブログで感想を記載している人のコメントを引用すれば

なんなんだこれは?」 作家・乙 一


こんな作品を書く必要があるんだろうか?」 ブロガー・トラキチさん


「普通の人がどのように転落していくかその過程を描くことにより,その他の悪人たちも、初めからその状態なのではなく、どこからか落ちていったのだと思いやることもできました。
神父も含め全員悪人で、「義人はいない」という聖書の言葉を将にあらわしていると思いました。
」 Luceさん


絶望を、受け入れちゃダメなんだと思う。人間は、そこからはい上がるだけの力を持って生まれてくるから諦めちゃダメ。絶対Yuiさん


感動はしないのに泣けてくるんです。すごい不思議。
元々本とかで泣かない方だけど、泣きたくなるんだょね。シュウジのために泣きたくなる。
」 赤太郎さん


無力な赤ん坊が「にんげん」として成長していく過程で、喜びや、心のときめきや、全世界からの愛を全く手に入れることなく「ひとり」で生きていかなければならなかったら、どうしたらよいのだろう。そういう問いかけにつながっていく。とみきちさん


読んでる間、ずっと自分の尻が落ち着かない感じがした。もぞもぞした。違和感。
誰か大きなものに私も見られてるような不思議な感覚。
宗教を全く信じない私すら落ち着かなくさせる、大きな存在を思う。
」(本を読む女さん


あまりにも救いがない、あまりにもバイオレンスである。しかし人とのかかわりが最上の救いへと少年を導く。驚愕の結末と、すべてを洗い流すかのような後日談が読み手の心をわしつかみにする。OKAさん


そう本を読む女さんが言われているように。読み始め時点から既に今まで読んだ事の無い文体に理解が苦しまされるのである。
その違和感も、一番最後で氷解し、それがまたこの本をある種聖書(解説では今世紀の黙示録と記載ありましたが)たらしめん力を宿すのに役立っているかもしれません。

苦しんだり、悩んだりするのが人生かもしれない。
大切な人から、それを乗り越える力がある人だと言われ、素直にそうありたいと思った1日です。

この「疾走」たくさんの人に読んで欲しい。でも読まないで欲しい。と両方思った本です。(友達のM君には本屋で勧めてしまいましたが)

自分が苦しい時まで取っておいた方がいいかもしれない1冊です。お守りに持っていてもいいかもしれません。
でも苦しい時に読めば、少し人生の希望が見つかるかもしれません。逆に絶望してしまうかもしれません。
でも、それでも答えが出てくる本のような気がしました。

服部恭之 個人的小説ベスト5

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1位 「疾走」 重松清 2006年夏
   (自分にとって答えをくれる本)

2位 「今、会いにゆきます」 市川拓司 2006年冬
   (大切な一冊です。心がしっとりします。構成の素晴らしさも好きな一冊)

3位 「青が散る」宮本輝 1991年夏
   (この本を読んで友達とテニスに目覚め、早朝練習した事を思い出します。)

4位 「東京タワー」リリーフランキー 2006年夏
   (人が持つ優しさや、暖かさを感じた。)

5位 「ひつじが丘」三浦綾子 1990年冬
   (15年以上も前に読んだ本だけど、当時奇跡について深く考えた思い出があります。)
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皆さんの一番好きな本、お薦めの本は何ですか?

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1. 『疾走』 重松清 (角川書店)  [ 活字中毒日記! ]   2006年09月18日 23:49
疾走重松清著出版社 角川書店発売日 2003.08価格  ¥ 1,890(¥ 1,800)ISBN  4048734857一家離散、いじめ、暴力、セックス、殺人…。想像を絶する孤独の中、ただ他人(ひと)とつながりたい…それだけを胸に煉獄の道のりを駆け抜けた15才の少年。圧倒的な筆致で描く...
2. ◆本100冊プロジェクト《日曜・プライベート.42号》/311日目  [ 大企業から転進組の社長日記 ]   2006年11月12日 22:39
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この記事へのコメント

1. Posted by クライマー   2006年08月20日 19:11
もうあまり内容覚えていませんが、辻仁成 「サヨナライツカ」とか?
2. Posted by TAKA   2006年08月21日 13:25
最近小説とか読まないっすね、確かに…。
『鉄道員(ぽっぽや)』浅田次郎 を読んで映画見に行った記憶あります。
3. Posted by Yui   2006年08月27日 21:27
凄い偶然なんですけど、Yuiも今本を100冊読むことが目標です将来とか、自分が誰であるのかとかを考え直す機会を与えてくれるって思ってます
Yuiの最近のオススメは、「初恋」ですね中原みすずさんって人が書いていて、最近宮崎あおいさんが主演で、映画化された三億円強奪事件の真相が書かれています
社長さんがオススメしている本も読んでみたいと思ってます
4. Posted by 服部   2006年08月28日 20:05
>クライマーさん

サヨナライツカ僕も読んだ記憶あります。でも確かに内容が出てこない…。

>TAKA

本たくさん読んで素晴らしい大人になりましょう。

>Yuiさん

コメントありがとうございます。「初恋」かぁなるほど。三億円事件の真相について言及された本なのに、タイトルが「初恋」というのが、何かいいですよね。早速読んでみます!100冊目標共に頑張りましょう。

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