2007年06月17日
◆100冊読もうプロジェクト/ブルーオーシャン戦略《プライベートとか.07-20号》/534日
1年で100冊読もうプロジェクト。
えーーと、、、今年もかなり遅延中!!
2年連続不達成はあまりに腹が立つので、ちょっと夏に向けてペースアップしていこうと思います。
と言いつつ今月・来月は多忙の為、8月が一番狙い目かと…。という事で今のうちにとりあえず時間が少なくて読める量は限られるのですが、本だけは買い溜めしておこうと思っているこの頃です。
何か言い本あれば教えてください。
そうした中で、僕の友人のサイキ氏は現在MBA取得の為海外の大学で勉強中。昔の彼に似つかわしくないぐらいにとっても、有意義なブログを書いていて、たまに僕も見ながら勉強しています。
そうした中で、前から広告とかで気になっていたけれど読めず仕舞いだった、W・チャン・キムの「ブルーオーシャン戦略」に関する記述があり、「あ〜俺も読もう。」と奮起して、本屋に走り、一生懸命週末読みました。
一言。
これ、面白い。
元々W・チャン・キムさんは昔からハーバードビジネスレビューなんかでずっと執筆されていたりして、非常に関心のある教授の一人。ソニー時代にこの人の所で勉強したいと思い付き、Inseadに行きたいと一部で騒いでいた時がある程。(ちなみに、未だに行きたいと思ってもいますが、もうかなり遠い夢になりつつある…。)
そんな事もあり、久しぶりにこの人の名前見たな…とか思いつつ読みましたが、結構これまで自分が習ってきた戦略論に関して、若干修正が必要かも…と思うようなフレームワークやケースが盛りだくさん。
例えばソニーの授業の一環で、僕が一ツ橋のクラスでビシバシ習ったのはえらくオーソドックスですが、マイケル・ポーターのファイブ・フォーシーズ(「Five Forces」)。とっても、基本中の基本概念でして、ケースとしてもサウスウエスト航空のケースなんかをこのフレームで検討して、後はフィット戦略?なるもので、色々繋ぎ合わせてみる訳です。
が、実際いは競争戦略そのものが間違いで、用は競争しない世界を目指そう。というのが今回のブルー・オーシャン戦略でして、コストや価格戦略で競合や仕入先と戦い血みどろの争いの世界がレッド・オーシャンでして、戦う土俵を変えてここから抜け出そう。という訳ですね。。
今回もサウスウエストのケースはやっぱり出てくる訳ですが、FiveForces的な競争というポイントではなく、むしろ顧客のVaue Innovationとう軸に専念して、価値を並べ見し、ビジュアル化されたフレームワークでどの価値を優先化していくか。という事を判断していきます。
例えば昨年表参道をガンガンに黄色に彩った「イエローテール」のオーストラリア産ワインもこの戦略で、従来のワインと異なる土俵で戦った例だそうで、確かに僕も、ほぼワインの味とか気にせず(ここで戦うとレッドオーシャン)、ほぼ何かお祭り的に何か買ってしまった感があり(その意味ではボジョレーに似てる)、完璧に戦略に嵌っていた訳ですね。。。と。
任天堂もこの戦略を突き詰めていて、血みどろなゲームの戦い(ソニーが目指した高技術な方向)から抜け出して、ゲームをやらない層を巻き込んで新しい新市場(ブルーオーシャン)を生み出した訳です。
確かに本書は確かに戦略論なんですが、実際にはキムさん曰く、本書はむしろツールだと認識してほしいと言うことで、実行の為の参考書的な要素が強く、幾つか思考のためのフレームワークが載っている事や、それは実際の現場でどう使うか。という事が記載されていたりと、とにかく"使える戦略論"という事に、重点を置いているのが、この本の本質で、そこが非常にワクワクとした気持ちを感じたポイントでした。
その意味では、あくまで競争戦略に関する本で、このブルー・オーシャン戦略と真逆ですが、昔紹介した中国的MBA著書「水煮三国志」も、割と実践を意識した戦略論だったなと思い出したり・・・。
そんなこんなでさっそく、ある昔考えていた企画に関して、試しに再考してみようとこのフレームワークで考えてみたものの、結果はボロボロ・・・。
理解しても使えるようになるには時間がかかる。
そういう事でしょうか?
というよりも、本で書かれているのは、結果を紐解いて分析している故にシンプルな戦略論に見えているのですが、実際は逆で、非常に難解な数々の事象の中で、分析を繰り返していく必要があり、、、まぁ時間が掛かるのですよ。。
実際にサムスンはこの戦略を用いて、ようやく3年後に結果が出始めた。と言っている訳ですから、、、、。
世の中に簡単なモノは無いのですよね。日々の積み重ねが重要です。。。と改めて実感。
後、先月から読んだ本で紹介していなかった文庫を2つ紹介。一つは「いま、会いに行きます」の市川拓司の「Separation」どんどん小さくなっていく奥様の話。市川さんらしい、ライトSF小説。と言う感じですが、相変わらず少し秘密めいた所が各所にあり(本書では「神様との約束」というテーマで出てきます)、理解は難解ですが面白い本だと思いました。
それから、村山由佳の「星々の舟」
直木賞受賞作です。
これは、いい。最高の本の一つかと。
ちなみに6部ぐらいに話しが分かれているのですが、短編集かと思い、第一部で読むのを辞めて放っておいた作品。
久しぶりに続きでも読もうかと思って第二部を読むと、、、途中まで違う話かと思いきや、繋がっている事を理解。
1つのある種物語を6人の視点で、まぁ眺めているのですよね。(必ずしも時系列が同じではなく、ちゃんと次の人の話になる時には時間的経過があるので、その辺りが上手いなぁ。と思うのですが)
そして最後の一言「幸福とは呼べぬ幸せもあるのかもしれない」という、その本書のテーマを見事言い表した言葉に、何だかとてもジンとした感情を持った次第なのです。
心を一つ柔らかくする本だと思いました。
お勧めです。
2007年度 今度こそ100冊読みます

Separation―きみが還る場所

星々の舟

ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する
-------------------------
◇起業家ブログ(ちょっとダウン気味)
◇社長ブログランキング(こちらも、何とかそろそろしてみたい気もします。)
◆服部のBlogはこちら
◆CNET版はこちら「ビジネスリーダーズブログ」
◆東洋経済コラムはこちら「ソニーチルドレン、上場への道」
えーーと、、、今年もかなり遅延中!!
2年連続不達成はあまりに腹が立つので、ちょっと夏に向けてペースアップしていこうと思います。
と言いつつ今月・来月は多忙の為、8月が一番狙い目かと…。という事で今のうちにとりあえず時間が少なくて読める量は限られるのですが、本だけは買い溜めしておこうと思っているこの頃です。
何か言い本あれば教えてください。
そうした中で、僕の友人のサイキ氏は現在MBA取得の為海外の大学で勉強中。昔の彼に似つかわしくないぐらいにとっても、有意義なブログを書いていて、たまに僕も見ながら勉強しています。
そうした中で、前から広告とかで気になっていたけれど読めず仕舞いだった、W・チャン・キムの「ブルーオーシャン戦略」に関する記述があり、「あ〜俺も読もう。」と奮起して、本屋に走り、一生懸命週末読みました。
一言。
これ、面白い。
元々W・チャン・キムさんは昔からハーバードビジネスレビューなんかでずっと執筆されていたりして、非常に関心のある教授の一人。ソニー時代にこの人の所で勉強したいと思い付き、Inseadに行きたいと一部で騒いでいた時がある程。(ちなみに、未だに行きたいと思ってもいますが、もうかなり遠い夢になりつつある…。)
そんな事もあり、久しぶりにこの人の名前見たな…とか思いつつ読みましたが、結構これまで自分が習ってきた戦略論に関して、若干修正が必要かも…と思うようなフレームワークやケースが盛りだくさん。
例えばソニーの授業の一環で、僕が一ツ橋のクラスでビシバシ習ったのはえらくオーソドックスですが、マイケル・ポーターのファイブ・フォーシーズ(「Five Forces」)。とっても、基本中の基本概念でして、ケースとしてもサウスウエスト航空のケースなんかをこのフレームで検討して、後はフィット戦略?なるもので、色々繋ぎ合わせてみる訳です。
が、実際いは競争戦略そのものが間違いで、用は競争しない世界を目指そう。というのが今回のブルー・オーシャン戦略でして、コストや価格戦略で競合や仕入先と戦い血みどろの争いの世界がレッド・オーシャンでして、戦う土俵を変えてここから抜け出そう。という訳ですね。。
今回もサウスウエストのケースはやっぱり出てくる訳ですが、FiveForces的な競争というポイントではなく、むしろ顧客のVaue Innovationとう軸に専念して、価値を並べ見し、ビジュアル化されたフレームワークでどの価値を優先化していくか。という事を判断していきます。
例えば昨年表参道をガンガンに黄色に彩った「イエローテール」のオーストラリア産ワインもこの戦略で、従来のワインと異なる土俵で戦った例だそうで、確かに僕も、ほぼワインの味とか気にせず(ここで戦うとレッドオーシャン)、ほぼ何かお祭り的に何か買ってしまった感があり(その意味ではボジョレーに似てる)、完璧に戦略に嵌っていた訳ですね。。。と。
任天堂もこの戦略を突き詰めていて、血みどろなゲームの戦い(ソニーが目指した高技術な方向)から抜け出して、ゲームをやらない層を巻き込んで新しい新市場(ブルーオーシャン)を生み出した訳です。
確かに本書は確かに戦略論なんですが、実際にはキムさん曰く、本書はむしろツールだと認識してほしいと言うことで、実行の為の参考書的な要素が強く、幾つか思考のためのフレームワークが載っている事や、それは実際の現場でどう使うか。という事が記載されていたりと、とにかく"使える戦略論"という事に、重点を置いているのが、この本の本質で、そこが非常にワクワクとした気持ちを感じたポイントでした。
その意味では、あくまで競争戦略に関する本で、このブルー・オーシャン戦略と真逆ですが、昔紹介した中国的MBA著書「水煮三国志」も、割と実践を意識した戦略論だったなと思い出したり・・・。
そんなこんなでさっそく、ある昔考えていた企画に関して、試しに再考してみようとこのフレームワークで考えてみたものの、結果はボロボロ・・・。
理解しても使えるようになるには時間がかかる。
そういう事でしょうか?
というよりも、本で書かれているのは、結果を紐解いて分析している故にシンプルな戦略論に見えているのですが、実際は逆で、非常に難解な数々の事象の中で、分析を繰り返していく必要があり、、、まぁ時間が掛かるのですよ。。
実際にサムスンはこの戦略を用いて、ようやく3年後に結果が出始めた。と言っている訳ですから、、、、。
世の中に簡単なモノは無いのですよね。日々の積み重ねが重要です。。。と改めて実感。
後、先月から読んだ本で紹介していなかった文庫を2つ紹介。一つは「いま、会いに行きます」の市川拓司の「Separation」どんどん小さくなっていく奥様の話。市川さんらしい、ライトSF小説。と言う感じですが、相変わらず少し秘密めいた所が各所にあり(本書では「神様との約束」というテーマで出てきます)、理解は難解ですが面白い本だと思いました。
それから、村山由佳の「星々の舟」
直木賞受賞作です。
これは、いい。最高の本の一つかと。
ちなみに6部ぐらいに話しが分かれているのですが、短編集かと思い、第一部で読むのを辞めて放っておいた作品。
久しぶりに続きでも読もうかと思って第二部を読むと、、、途中まで違う話かと思いきや、繋がっている事を理解。
1つのある種物語を6人の視点で、まぁ眺めているのですよね。(必ずしも時系列が同じではなく、ちゃんと次の人の話になる時には時間的経過があるので、その辺りが上手いなぁ。と思うのですが)
そして最後の一言「幸福とは呼べぬ幸せもあるのかもしれない」という、その本書のテーマを見事言い表した言葉に、何だかとてもジンとした感情を持った次第なのです。
心を一つ柔らかくする本だと思いました。
お勧めです。
2007年度 今度こそ100冊読みます

Separation―きみが還る場所

星々の舟

ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する
-------------------------
◇起業家ブログ(ちょっとダウン気味)
◇社長ブログランキング(こちらも、何とかそろそろしてみたい気もします。)
◆服部のBlogはこちら
◆CNET版はこちら「ビジネスリーダーズブログ」
◆東洋経済コラムはこちら「ソニーチルドレン、上場への道」
トラックバックURL
この記事へのコメント
1. Posted by まき@タラマネ 2007年06月17日 21:59
えっと、私のオススメの本は「ちいさなちいさな王様」という本です。
今回の記事にある市川拓司さんの本にちょっと似ているかも。
夢とか希望とか失いかけて、ただ毎日を生きることに必死になっていたときに
大切な人がプレゼントしてくれた本です。
よくよく読むと意味の深ーい本です。
絵もキレイなので、癒されますよ☆
今回の記事にある市川拓司さんの本にちょっと似ているかも。
夢とか希望とか失いかけて、ただ毎日を生きることに必死になっていたときに
大切な人がプレゼントしてくれた本です。
よくよく読むと意味の深ーい本です。
絵もキレイなので、癒されますよ☆
2. Posted by 服部 2007年06月18日 17:29
「ちいさいなちいさな王様」なんか、若干知ってるかも!
小人みたいな王様が家に来たみたいな、大人の童話だよね。
今度完読してみよう。ありがとうー。
追伸;
今年はとうとうラクロスするのは限界かも…と思い始めており、まだ協会登録していません。うーん。。。
小人みたいな王様が家に来たみたいな、大人の童話だよね。
今度完読してみよう。ありがとうー。
追伸;
今年はとうとうラクロスするのは限界かも…と思い始めており、まだ協会登録していません。うーん。。。