2007年06月30日

◆今知るべき世界遺産の話し《最近気になる事とか.07-22号》/548日

世界遺産石見銀山が登録されましたね。一次はユネスコの調査の結果
登録延期がされるなどすったもんだがあった本遺跡ですが、逆転勝利です。

世界遺産、日本はこれで14つ目姫路城原爆ドーム京都・奈良・日光等の文化遺産や沖縄のグス等と、後知床や屋久島などの自然遺産です。

(ちなみに世界遺産は自然遺産文化遺産<あとその両方に所属する複合遺産>に分かれます。ちなみに原爆ドームが世界遺産としてその価値が高いのは、通称負の世界遺産と呼ばれて、人間が犯したこれまでの罪状を敢えて残していく事で世界平和に繋げていきたいという思いがこもっている為です。こうした類には原爆ドームの他、ドイツのアウシュヴィッツ強制収容所や、奴隷貿易のゴレ島などが含まれると言われています。)


後日本で今後可能性があると言われている(もしくは自治体が頑張っている)遺跡・自然等は下記あたりでしょうか。

・山梨県「富士山
・宮城県「松島
・滋賀県「彦根城
・京都「天橋立
・長崎県「教会群
・富山県「立山黒部
・山口県「大内
・鹿児島県「奄美大島
など?

世界遺産の条件として、修復や保全がしっかりされている事が重要でして、富士山はまずゴミ拾いからしないといけない状況。という感じのようです。

あと、オーストラリアのオペラハウスも登録されることになりました。

こういう20世紀入ってからの建造物も遺産になるのですね。。正直驚き。

とすれば、日本で将来可能性があるすると…

皇居
東京タワー
六本木ヒルズ
とかでしょうか・・・。

ちなみに東京タワーのモデルとなったパリのエッフェル塔そのものは世界遺産ではありませんが、塔やセーヌ川を含むその一帯は世界遺産です。

とは言え実は世界遺産ってまだ制度として新しいんですよね。1973年に宣言され、実質1975年(私が生まれた年です。)からの施行です。

元々エジプト・ナイル川にアスワンハイダムを作るにあたり、周辺の遺跡が水浸しになってしまう事で、世界世論としてこうした遺跡を将来残していこうという動きに発展したのが経緯です。その後先進国が次々と趣旨に賛同していく訳でして、一番初めの批准国はアメリカ合衆国。そして日本は先進国では実は最後の1992年に125番目でやっとこさ入ったような感じなのです。。

当時自然破壊が進んでいた青森県の白神山地。イヌワシやブナ、ニホンオオシカ等の日本らしい自然が残された場所として地元の人々が保全に立ち上がり、その動きが発展して日本は世界遺産の批准国加盟にようやく重い腰を上げる。そしてこの白神山地地域が日本初の世界遺産となった。という訳ですね。(→青森県の白神山地のHP

なんでこんなに日本の世界遺産入りは遅れたんでしょうね・・・?
高度成長期で、遺産とか自然とか言う所への関心よりも、経済成長を如何に進めるか?という視点が高かったからなのでしょうか?
確かに高速道路や新線通過等、日本中の自然を破壊し尽くしていた頃でしたので、こういった運動が起こるのが当時の政府からするとあまり好ましくない状況だったのかもしれませんね…。

何にせよ世界遺産が文化遺産、自然遺産という2つの領域に主に分かれている中で、文化、自然の両面でとてもユニークな存在であると個人的に思う日本。もっともっと自分達の歴史や土地に興味を持って、誇りを持って、世界に発信していく事で、また次の新しい日本の姿を考えていけるような気がします。

阿部総理が言う"美しい日本"というキーワード。実は結構好きな言葉で。とても大切な価値観だと思うんですよね。

中には抽象的過ぎるという批判もたくさんあったけれど、でもソレでよくて、人によってその感じ方やイメージする事が異なっていいのだと思うのです。そしてその多様性がある事にむしろ日本の素晴らしさを感じる次第なのです。

この世界遺産の嬉しいニュースは、改めて自分達の国の事を考えるきっかけになるんじゃないでしょうか?そんな事を多々期待する今日の日でした。

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