―「あきらめないで。結果は必ず付いてくる」

　「選択肢が複数あるときは、あえて難しいほうに挑む」―


これは最近読んだ「私はこうした受付からCEOになった」

という本です。

作者はカーリー・フォリーナ。

そう。

前ヒューレット・パッカード（HP)会長兼CEO。

当時のフォーチュンの世界の最もパワフルな女性ＮＯ.1に選出。
ＨＰとコンパックの合弁の立役者。
そして、
僕が尊敬する経営者の一人です。

彼女は元々は派遣会社で、受付や事務職をしていましたが、
「自分の人生は自分のものだ。」という事を思うようになり、
その後改めて勉学に励む中で、AT&Tに就職をし、その後一つ一つステップを
上りながらルーセントの経営陣から、ＨＰのCEOに抜擢された人物です。
昔ＨＰで受付をしていた事もある事から、まさに受付からCEOへ。というこの
本の題名となっているわけです。

元々非常にパワフルな経営者だなぁと言う印象があったのですが、この本を
改めて読むにつれ、彼女がとても人間味溢れる経営者であった事が良く分かります。

むしろ冷徹で合理的な人なのだろうと勝手に思っていたのですが、ルーセント時代
アセントを合併するにあたり、両社の文化が異なる中厳しい雰囲気を打開しようと
両社の主要メンバーを集めたミーティングを開催。その席で簡単に言うと
下ネタだと思われるのですが、体を張ったジョークで会場に驚きと笑いを与え、
その後急激に両社の壁が取り払われる事になったり、女性だから。という偏見を
捨てる為に、お得意様と一緒にちょっとＨな店で接待をしたり、韓国でマッコリを負け時と飲み続けたりと、、面白い人です。

理論的なのですが、その端はしに社員への愛情と尊敬の気持ちが常に溢れていて
魅力的な経営者だったのではないでしょうか？

ただ最後は言われ無き理由で取締役会で更迭されてしまい、
ＨＰから追われてしまいます。
（業績もフォリーナが来てから断然良くなったにも関わらず。実際にＨＰは
その後コンパックのいい部分も吸収し、ブランドとしても生まれ変わった。
現にDELLを追いかける事が可能な会社にまでなったと思われる。）

それも取締役会とフォリーナの間でその事で会話がされた事はなく、フォリーナが
取締役会の部屋に入ると、代理人と二人の弁護士がいて、一方的に通告されて
解任されます。

社員への説明の時間も引き続きの時間も無くの解雇。
会社としては、一応フォリーナに気を使ってか、記者発表では「辞任」という
言葉を用意していたようですが、フォリーナのほうで正直にありたい。という信念
から「解任」という言葉で社会に説明をする事になりました。

この辺りがプロ経営者（つまりオーナーでない経営者）の辛いところなのかも
しれません。業績も戦略もコミュニケーションも全てを満たしていくタフさが
求められます。

そんな事を改めて身にしみて感じながら、もう一つはこうして派遣会社や受付業
から世界企業のＣＥＯになるということを具現化している人物がいて、
そして決して無理なやり方ではなく、自分の信念や自分らしさを大切にしながら
大きな夢を具現化していく人がいる。この事例に深く感動をしていました。

同じく、受付業務からベンチャーに進まれた方がいます。

その人の事をふと思い、参考になればと思ってまず自分自身読んでみた本でしたが、
自分自身にとっても参考になったことが多い本だった気もします。

「自分らしく生きる事」

これが一番大切だ。

きっかけがあれば、誰しもが変わる事が出来る。

そして、人生は誰にとっても輝かしいものであるべきだ。

妥協せずに、あきらめずに、自分の限界を勝手に設けずに、自分達はいつでも
夢を持って、それに真剣に向かい合えば必ず前進していく事が出来る。

人生を全うしている人は、自分を信じれる人、周りを信じれる人なのだと感じた、
今日の1日でした。

2008年度 3年目の正直「1年100冊プロジェクト」


私はこうして受付からCEOになった









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